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薬草クラブ マイカイ

マイカイカ・玫塊花(バラ科)Rose rugosa THUNB,var, pleva REG、の花蕾

寄贈者名・産地・年月日・経歴:1999、11唐招提寺

薬用部位・開花・採集時期:開花は5月。収穫は開花前。乾燥。

繁殖法:秋に株分け

[気味]甘・微苦、温

[帰経]肝・脾

[主治]胸部の悶痛、腹満解消、消化促進、月経不順、打撲・捻挫(行気活血・疏肝止痛)。

 

一般に砂糖漬、もち菓子などの食品の配合材料に用いる。花をホワイトリカーに浸け保存。香りがよい。

効能:気を動かし、血を動かす。多発性関節リウマチの治療に用いる。瘀血を散じ、痛みを止める。玫瑰花およびその全株には収斂性があり、婦人の月経過多、赤白帯下および腸炎、下痢、痔出血に。

 

中国では古くからバラ科のハマナス(玫瑰・メイクイ)の紅い花の蕾を乾燥させて作った玫瑰茶を、気の流れを良くし、女性の生理を調える効能がある貴重な補気漢方薬として珍重してきました。

清代の宮廷では貴婦人たちが頬と肌をバラ色にする美容茶として好んで飲んでいました。開花直前に摘まれた蕾は、有効成分や植物特有の生命力が凝縮されているので、薬用効能も大きくなるのです。

 

玫瑰花には、抗酸化作用があるビタミンA,EのほかビタミンB,C,K,Pも豊富に含まれ、また免疫過敏反応を抑える成分も含んでいます。

そしてバラの香りが持つ鎮静や抗うつの効果は、気分をリラックスさせ、安眠にも役立ちます。抗酸化作用で老化を防ぎ、気を巡らすことで血行を良くして冷え性を改善し、更年期障害を緩和し、さらに花粉などのアレルギーも予防する、まさに理想的な薬茶といえます。

 

効用

・月経過多:玫瑰花の根10g、鶏冠花(ケイカンカ)10gを水で煎じ、滓を取り去り、黒砂糖を加えて服用する。

 

・月経不順:玫瑰花の根6~10gを水で煎じた後、黄酒と黒砂糖で調合し、朝晩各1回服用する。

 

・玫瑰花のへたを取り去り、火であぶり乾燥させ、細かくすりつぶして粉末にし、黄酒で飲む。毎回5g、1日2~3回服用する。

 

・肝胃気痛:玫瑰花を細かくすりつぶし、毎回1~1.5gを湯で調合して服用する。

 

・急・慢性リウマチ:玫瑰花10g、紅花(コウカ)、当帰各6gを水で煎じ、滓を取り去り、熱い黄酒で調合して服用する。

 

・打ち身損傷、吐血:玫瑰花の根15gを黄酒または水で煎じ、1日2回に分けて服用する。